その手に、すべてが堕ちるまで 孤独な半魔は愛を求める
コオリ/ウエハラ蜂
このレビューはネタバレを含みます▼
当作者の別作品が好きだったので期待して読みましたが、今回は残念でした。
借金を負わされ、返済のために請け負ったミッションで見せ物小屋に出向いたエラン。
見せ物小屋では、皆の前で魔物と戦い、勝てば報酬を、負ければ体を貪られる。
その見せ物小屋を取り仕切っているのが半魔であるルチア。ルチアは魔物と戦い魔物の餌食となるエランの姿を見て、自分もエランを弄ぶために手を出す。
そこからルチアとエランが関係を持っていく、というストーリー。
本の厚みの割には、ストーリーに全く中身がないように思いました。
なぜエランはルチアに惹かれたのか、なぜルチアはエランに惹かれたのか、その描写があまりにも少ないので、ん?恋に落ちる要素どこにあった?と違和感しかなかったです。
触手による特殊なプレイもここぞとばかりに詰め込まれてて、お腹いっぱいでした。触手を使うなら、もっとねっとりじっくり一つのプレイで攻めていく様子を読みたかったです。
触手による過度なプレイが好きな人には刺さるかもしれないけど、特殊なプレイメインで男同士の心のやりとりが全く伝わってこず、感動とか萌えとかきゅんとか皆無でした。どちらかと言えば、ルチアのお父さんとルチアの補佐?的な人物との関係の方が切ない恋がありそうで詳しく読みたかったです。
作者さんは男同士の恋愛や愛を書きたかったんじゃなくて、触手による特殊なプレイを書きたかったのかな?だとするとBLとして商業化する必要あったんでしょうか...?
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