悪役令嬢(仮)の奮闘
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悪役令嬢(仮)の奮闘

梶山ミカ/木村るか/氷堂れん

モノローグだらけ

ネタバレ
2024年6月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前世、子持ちのおしどり夫婦が転生して再会。一途な愛故の運命に抗う者達って感じで素敵な設定なのですが。レベッカよ……。延々、無表情なあなたの心の声(説明文)を読まされるのは疲れます。元夫も、元妻がひとめで自分に再び恋に落ちる筈と、楽観的ロマンチストなくだりは、ただただ詰めが甘いです。心底、弟王子が不憫ですよっ。レベッカがとことん記憶無しのまま、元夫王子を翻弄させ続けるか、その逆か、一方通行の思慕に絞れば良かったのではと思いました。2人とも理性的過ぎる。そして夫婦揃って、ドラマ的な生い立ちも逆境もない。記憶を取り戻したレベッカと元夫の再会シーンは期待外れでした。あまりにもあっさりしていて、余韻もなく、がっくり。絵的にキャラの表情が乏しい事も要因でしょうか。云うなれば「淡白」。考えてみれば、元日本人同士だしなあ……。お歳も還暦だしなあ。激しい感情を乗せた涙も抱擁も、期待するだけ無駄だったのかもなあ。「こんなもの?」って思いました。「月が綺麗ですね」も使い古されたネタですし、作者のオリジナリティの無さに、全く盛り上がらなかったですね。もう2巻できってしまいたかったのですが、シャーロットとキースが、ちょっと気になってしまったので、もう少し頑張ってみようとは思います。
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