おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中！ 【連載版】
晴田巡/荒瀬ヤヒロ
物語としてはとても面白いですが、この男…
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
物語としてとても興味深く、よくある世界感でありますが絵柄も丁寧で美しく面白いです。主人公も可愛らしくちょと天然ではありますがさっぱりした性格であり共感・好感がもてます。それ故に婚約者にほったらかしにされて惨めな思いを堪えている彼女が可哀想で痛々しいです。
…一方で彼女のお相手、物語のメインを担う片方の彼は主人公に対してタイトル通りに釣った魚（釣れてた魚・彼女）に対し、どれだけ自信・勘違いがあるのかは知りませんが、他がどう思おうが自分が正しいと思ったら全く悪気なく彼女を放置してしまうような、プライドだけは三人前ほどもある貴族坊ちゃま。（どうやら彼は恋愛初心者の面倒クサイ性格の不器用男のようです。）
彼は彼女に対しての慢心があるのか…それとも貴族の男子たる者、そうあるべきと思っているのか。ことごとく女心を踏みにじるような行動や発言をとっていき、主人公はとうとう疲れて彼に関しての関係改善をサッパリ諦めてしまいます。
そしてこれからは振り回されまいと割り切って自分の生活をマイペースに楽しむようになってしまい…結果、彼女は気がついてしまいます。「彼がいなくても、いやむしろいない方が楽しいのでは無いか！？」と。そこから慌て始める彼。そして彼の彼女への粗行を傍観・放置していた彼周囲の人々は…というお話です。
読んでいると登場するなにげに濃いサブキャラ（エミリオ＆ロベリアカップルが私は大好きですｗ）達と同じく、読み手もグングン不甲斐ない彼に対し反感、呆れた気持ちを持つこと受け合いです；。
彼のその駄目ぶりがまた「貴族の典型的なイヤな感じの坊ちゃまだもんね」っていう典型で、一見、清々しい程の違和感のないイヤな傲慢貴族坊ちゃま。苦笑
物語はコレから彼が彼女に対しどう思っているのか。また放置してきた日々をどう償い・彼女の心を再び振り向かせることができるのかという感じのようです。
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