このレビューはネタバレを含みます▼
「その耳触らせてください」に出てきた神の血を引く半狼の祖・峰叉月様のスピンオフ。峰叉月×精霊眼を持つ人間の陽。名家に生まれながら人と違う眼のせいで隠されて育った陽は、峰叉月の側近として山奥の屋敷を訪れる。慣れない家事に苦労しながらも、ぶっきらぼうだけど優しい峰叉月と楽しい日々を過ごすファンタジー。スピン元読まずに先にこっちを読んだけど、単独でも読めるけど前作読んでおいた方がすんなり入り込めそうかな。「その耳〜」の峰叉月様は800歳以上、今作では723歳なので現代より前のお話で、峰叉月様の髪型や話し方もちょっと若い。孤独だった二人が穏やかな日々を大切に過ごしていたのに、陽のあまりに切ない運命が重くのしかかる理不尽さ。寿命差のある二人がずっと一緒にいられることが救いで、その後の幸せそうな姿にほっとしました。陽は実体あるみたいだけど、以前とどういう違いがあるのか気になるなー。