一味違った設定





2024年6月28日
大正時代の北海道。貿易の栄え始めた港町・函館。昨今流行りの?虐げられた娘が身代わり婚をさせられるところから始まるシンデレラストーリー。他と違うのは、新興実業家の御曹司・朔弥は目が見えないというかなり大きなマイナス要素もちで、華族の末裔・清子は器量良しではないということ。容姿の欠点が目の不自由な男性にとっては初めから問題にされないという着眼点は面白い。しかし清子は容姿に難ありだが一種の「先見の明」ともいうべき商才を持ち合わせており、実務面で朔弥のサポートをしていく。ちょっとした商いの話も書かれていて、経済の基本は押さえたのだろうなと思った。ただ小姑並に句読点にうるさい私(笑)には、読んでいて首を傾げるところも。手先が器用だとはいえ、目が見えないのに色んな細工ができるのか、疑問。展開を急いだのか「結局〜なった」のような記述があり、駄文を重ねるよりはいいけど、この間に数行入れて欲しかったなと感じたところが何ヶ所かあった。あとブラコンの弟は今風の口調なのに朔弥は「おる」など古風な口調になることがあり、統一感がない。若者が「おお」と言うと芝居がかっているようで違和感を覚える。
だから上手い作家さんが描けば、という条件つきで、コミカライズの方が上手くいくかもしれない。原作を台無しにする漫画家もいるので絶対とは言わないけど…。評価は星3.5。話としてはまあまあ楽しめたのとコミカライズに期待して星4とします。
だから上手い作家さんが描けば、という条件つきで、コミカライズの方が上手くいくかもしれない。原作を台無しにする漫画家もいるので絶対とは言わないけど…。評価は星3.5。話としてはまあまあ楽しめたのとコミカライズに期待して星4とします。

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かや さん
(女性/50代) 総レビュー数:21件