にぶんのいち夫婦
」のレビュー

にぶんのいち夫婦

黒沢明世/夏川ゆきの

悪意の怖さ

ネタバレ
2024年7月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 身近な人からの悪意ほど怖いものはない、と思い知らされます。
その人になんの警戒心も持っておらず、なんなら信頼しているくらいですから、なおのこと。そんな悪意の前に、夫婦の愛も信頼も簡単に揺らいでしまいます。
途中からサイコサスペンスさながらの展開になって、どうまとまるのか先が気になって気になって。
妻側、夫側からの構成になっているので
それぞれの目線が興味深く読めました。
夫は、、本当に怖かったでしょうね。真の目的が自分でないとわかっているからなおさら。
しかし、妻の同僚バイト学生がいなかったらどうなっていたことか。彼のその後のパートだけでお話を作っていただきたい(ミュー話泣けました、あれだけでは足りぬ)。
気の強く正義感のある友達も頼りになって素敵。
夫婦の話、でありながら友情も大いに考えさせられるストーリーでした。

絵も素敵でした。男性が格好いい!
(高梨は、、同じ職場とはいえ早く縁切しなさいと夫に言いたい)
そして女性も描き分けが上手く、とてもわかりやすく読みやすかったです。
漫画の中とはいえ、人生はまだまだ続きます。どうぞ幸せに、と祈ります。
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