男運ゼロの薬師令嬢、初恋の黒騎士様が押しかけ婚約者になりまして。
麦崎旬/柊一葉
このレビューはネタバレを含みます▼
数年前に「黒騎士」がタイトルにつくラノベ原作の少女漫画を買い、最近になり本棚を整理して見返してみたのですが、何で3巻まで買ったんだと後悔。3巻が出た時点の私は、とりあえず惰性で続きも買い本棚に置いとくだけのルーティンでして…。
1,2巻は見返してもまぁまぁ良い話なんです。主人公が恋愛脳でもチートでもなく、仕事ぶりから好意を持たれて〜という点が当時は良かったと思った、はずだと思います。話のテンションがギャグに近い軽さなのと絵柄が合っているとも思います。
その良さが今ではそこまで良さと思えないのもありますが、カップル成立した後の3巻では良さが発揮されない。①恋愛脳ではないむしろサッパリ主人公なので、カップル成立後でもライバルに焦ったりしない。②そもそもカップル成立後のライバルにしては性格も能力も弱い(聖女の力って無いの?)し、お家の力で攻められる点も弱い(実質誘拐と言うけど実際は招待だし、前フリとして黒騎士の立場が脅かされるとか無いんか)。③チートではなく堅実な薬師なので、令嬢として政治的な動きで困難を跳ね除けたりが無いのは分かるが、しごでき薬師の良さはどこへ?ライバルの服毒救助するかと思いきや、ヒーローに助けられた後に思い返すこともない…。④こういうジャンルの主人公は性格が良すぎな場合が多いから、余計に冷たいなと思ってしまうが普通そんなもんか…。転生者だもんな、私だってそうなるもん…。でも令嬢物でこんな卑近な感想抱きたくないじゃん!!(でもその身近さが1,2巻は良かったんだよなぁ…)
以上。
3巻感想:当て馬の聖女が可哀想だと思いました。この子だって初恋なのに。親に服毒させられて幽閉で。ヒーローや主人公取り巻きの護衛ちゃんが当て馬に冷たいのはいいんだが、主人公までも(めんどくせ〜私が勝ったんだから部外者は邪魔するなよ)な態度はどうなんだ。そう思ってるならそれを口に出せば好感を持てたが(面倒事は偉い人に丸投げしよっ)とまじで何もしない、言わないのがさぁ…。チート無双好きじゃないけど何もしない女主人公よりそっちの方がマシ。買ったこと後悔。
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