政略より愛を選んだ結婚。 ~後悔は十年後にやってきた。~
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政略より愛を選んだ結婚。 ~後悔は十年後にやってきた。~

つくも茄子/黒檀帛

敵にしてはいけない人

ネタバレ
2024年7月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 国王陛下でしたね。
しかしながら、本気で愛していた女性にそこまでされたらやるでしょうね。
そこまでの愛情が憎悪に変われば。
国も滅ぼすということでしょう。
まさに完膚なきまでに。

物語の主人公だと思われるメインの語り手の王太子の所業はひとつのトリガーでしかなかったのかもしれません。
少しずつ、砂時計に砂が落ちるように着実になされた復讐。
第三者からすれば気の長い復讐譚ですが、当事者である国王にとっては時間など関係なかったのでしょう。

諸悪の根源の王妃、その結実の王太子、愛で結ばれた王太子妃、その子供の王女。
物事の善悪のわからないものが立ってはならない立場であったがゆえに迎えた結末。
人の上に立つものが人の命や尊厳を蔑ろにし、どうやって人を従えられると思えるのか。
人として、欲望のままに行動すればこうなるという結末か。
国王陛下お疲れ様でした。
百年ののちも更地にするほどの復讐計画お見事でした。

生まれ変わったら国王とエリーゼさんには幸せになってほしい。2人なら平民でも幸せになれると思います。
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