このレビューはネタバレを含みます▼
2巻まで読了。登場人物の名前を見て、これはもしや随分前に読んで大好きだったWEB小説『そして君は前を向く』のスピンオフでは⁈と読んでみたら大当たりでした。フィルとアレックス、ヘンリックや騎士団の人たち、その他愛すべき個性的な面々が次々と登場してきて、活躍しているのが読めて本当に嬉しい限り。
本作は、有能で根底が善良であるがゆえに悩み抜いて育ち、そのせいでかなり偽悪的毒舌王太子のフェルドリックと、愚王の父と姉に虐げられつつも、優れた為政者の母から教育を受けて、兄王太子とともに祖国を支えてきたソフィーナがメイン。
敵国に侵攻された祖国を救うために動くヒロインと、屈折しててわかりにくい形で助けようと画策するヒーロー。
前作を読んだ身としては、あのフェルドリックが惚れるとこうなるんだね〜と楽しく読みました。
お互いに意地っ張りで不器用なところがあるのでこじれまくりますが、今回脇をかためるフィルとヘンリックとのやりとりも小気味よく、彼らが大活躍して良い味だしてるし、アレックスも相変わらずフィルにベタ惚れで前作ファンとしては大満足です。
もちろん本作だけで楽しめますが、前作読んでるとより一層楽しめます。
前作はかなり長編ですが、何年経っても忘れられないとても魅力的な作品なので書籍化されるといいなと思います。