大江山酔夢譚 美しき鬼の囚われ姫
」のレビュー

大江山酔夢譚 美しき鬼の囚われ姫

フォクシーズ

作品に漂う妖艶な雰囲気が好き

ネタバレ
2024年7月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2019年の作品。ファンタジーかと思ったら、実はそうではないんですよね。
鬼だと思っていた男は国を追われたドイツ人(後にわかる)。行き場を無くして日本に留まっていたところへ、凛姫が生贄として捧げられ、心を通わせていくーー。
以前に一度読んだことがあり、その時は作品の雰囲気には惹かれたもののストーリーにさほど心動かされなかったのですが、2024年現在「近代以前の時代に、村の不憫な女が鬼(または妖狐)の生贄にされる→心を通わす」作品がウンザリするほどあるので、いま読み返すと「実は鬼ではなかった」ところに逆に新鮮味とロマンを感じました。
本当に薬で妖術のようにできるのか?など細かいところで疑問点はいろいろあるのですが、そんなことは気にせず作品の雰囲気と大筋にどっぷり浸かるのがいいと思います(笑)
ラストがバタバタな印象だったので、囲っていた女たちや敵の男がどうなったか、4人は海外に着いたのかなど後日談がほしくはあるけど、たぶんもう出ないよね……
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