輪廻の花 ~300年の片恋~【SS付き電子限定版】
六青みつみ
このレビューはネタバレを含みます▼
先生の他のお話も読んでおりますが。
不憫受けではありますが、モブ◯がありません。
それだけで安心して読めます。
読み返せます(ほかのモブ◯のある不憫受けはどれだけ最後がハピエンでも二の足を踏んでしまう)
300年前の最後に交わした言葉に悔恨を抱いて、生まれ変わるたびに受けを探し、5度目にして、前世と同じ星、同じ公爵家に生まれた攻め。
記憶と公爵家に残された肖像画から、受けの弟を過去の思い人であると思い込み溺愛します。
はっきりとした記憶があるわけではないけれど、攻めへの記憶が魂に残っていたのか過去の出来事より、攻めを警戒する受け。
読んでいて辛いですが、窮地に陥り、これで最後か?といったタイミングで二人の想いが通じて、心も体も結ばれます。
遭難の現場がだいぶリアルで読んでいて酸素が薄くなりそうな心地になります。
圧倒的な文章力で想像力が貧困な私には全て思い描けてないと思いますが、風景描写が美しいです。
洞窟の中の仮初の星空。
見てみたくなりました。
不憫ではありますが最後は甘々なので、先生の他の作品も素晴らしいですが、その中でもダントツに私にとっては読みやすいお話でした。
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