眠れる森の罪びと【SS付き電子限定版】
」のレビュー

眠れる森の罪びと【SS付き電子限定版】

川琴ゆい華/みずかねりょう

執着がすごい

ネタバレ
2024年7月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 希生への執着が半端ないんですよ、遥史の。やってもない罪を被って、贖罪のために一緒にいる状況を作るって、イッちゃってる執念を感じます。そのくせ希生に好きという感情を向けられると、まさかのお預け。大好き同士なのに、どうしてこうなる。「大人になってから」とまさかのストップをかけられて、「大人ってどうなること?クラスのやつだってみんなやってる」と反発する希生に「そうだそうだ」と読みながら思い切り加勢してしまいました。ウジウジ悩む遥史が暗くてもどかしくて、この作家さんは本当にこういうところの書き方がうまい。あれだけ病的なまでに希生に執着しているくせに、やっと巡ってきた両想いターンでなぜ悩む。お預け「待て」からの「よし」までは、長い時間が必要でした。それだけに一際感慨深いものがあります。初めて同士エチで、もうどれだけお互いのことが好きなんだ、という感じです。執着してるくせにお預けという状況にエロスを感じます。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!