おとなの恋は、やぶさかにつき。
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おとなの恋は、やぶさかにつき。

たまこ

仕事できないんじゃなくしないだけの主人公

2024年7月27日
表情をコロコロ変えるちょっぴり妄想癖もある女の子が主人公、というのは高台家の人々といい恋わずらいのエリーといい、現代の少女漫画ではある種ハズレる事のない王道のひとつとして台頭してきていると思うが、やはりその主人公を描くには作者の手腕が画力よりも何よりも重要なのだな、と感じさせられた作品でした。私は無料の2話でリタイアです。
そもそも駒子がマジでイライラする。仕事できないんじゃなくてしないだけ。申し訳ないけど過剰なドジや仕事できない設定って本当にどこに需要あるのか分からないのに、駒子は常に言われた事も出来ずメモを取ってる描写もなく、こんなヒロインで最後まで読み進めろと言われても無理な話。最新話まで読んでる人は男(もはや名前も忘れてしまった)の照れ顔が見たくて読めたのかな。数年前に別マ?の編集長がインタビューだかで言っていた、少女漫画の読者は年々ストレス展開が読めなくなってくる的な話(ときめきトゥナイトとか然り、昔の漫画はくっつくまでに世界救うぐらいの紆余曲折があるので)を目にした事があるのだけれど、その流行が続いているとするならばまあこの展開の早さも納得ではあるけど……駒子の一生懸命さみたいなのも、社会人として最低だから男にだけ一生懸命なのか?と思ってしまう。先を読んだら違うのかもしれないけど、そこまで読み進めるための魅力がヒロインにない。
そのうえ、駒子の感情の変化(苦手から好きへの変化)があまりにもジェットコースター過ぎて、なんだか軽薄な印象を受ける。かわいいちょろい女の子ならいいけど、今までネガティブだった印象がポジティブに変化する際に「私って勝手だったな…」とか己を省みて、ついでに次の仕事は言われた事をきちんとこなすみたいな行動がないと超絶自己中に見える。そんな女におかゆ作られただけでコロッとする男もバカチョロいが……。
もちろん先を読めば違うのかもしれないけど、読者に先を読ませられないなら筆者の手腕が足りないと思う。キャラに魅力がないから改善されない限り他作品も読まないだろうなー。
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