高校時代の憧れから一歩踏み出すとき

ネタバレ

2024年8月1日

このレビューはネタバレを含みます▼ 高森修司は母校の高校で教師をしています。ある日飲み屋で高校の同級生•神藤千昌と再会します｡地味で真面目な高校生だった高森は､カースト上位の神藤が校内で美人教師と関係しているのを見ていました｡高森は神藤に頼まれてそのまま神藤を母校に連れて行きます｡好きだった女教師に突然捨てられたという神藤､その当時のキラキラした神藤にずっと片思いしていた高森､夜の校舎に当時の想いが立ち上ります｡神藤は代わりになれよと高森にキスしてくるのでした｡現在の想いに過去の出来事が差し挟まれて､苦しくて切なくて捨てられない行き場の無い想いがリアルに描かれます｡高校ではカースト上位だったけれど今は派遣で何もかも中途半端な神藤､今も昔も一歩が踏み出せず新しい恋もできないでいる高森､昔は綺麗だったのに今は女を捨てたような女教師､それぞれの対比が絶妙で最後まで面白く読めました｡

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pug さん

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