この運命がいつか恋になったとして【単行本版】【シーモア限定特典付き】
戸帳さわ
ねね
さん
(女性/40代)
総レビュー数:3736件
このレビューはネタバレを含みます▼
運命が嫌いな中条(α)×運命は必要ないと考えている市人(Ω)。第二の性はあるものの性差はほぼなくなっていて、唯一運命の番だけにその特性が残されている世界。恋愛も人に好かれることも苦手な市人は、不真面目な学生・中条とすれ違った瞬間に中条が運命の番であることに気付いてしまう。市人にだけ分かる運命の匂いに気付かない中条に距離を詰められ、急速に惹かれながらも、本能に流されまいと抗うオメガバース。幼い頃は運命に憧れていた市人と運命で苦い経験をした中条、それぞれ運命の番を冷めた目で見る二人。また新しいタイプのオメガバースで面白かった!中条に惹かれるのは本能か自分の心なのか、悩み揺れる市人の葛藤。中条が複雑な想いを抱く別の運命の番カップルもインパクトが強く、特性が薄まっている世界に残る呪いのような運命という繋がりに、それぞれ違う向き合い方をしているのも印象的でした。ストーリー性重視でHは最後だけだけど、それでよかった。景×晶生のスピンも見たいな。
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