はなしっぱなし 新装版
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はなしっぱなし 新装版

五十嵐大介

絵は達者だけど自分には刺さらなかった

ネタバレ
2024年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 上巻259ページ。
タイトル通り、「話しっ放し」の短い話がたくさん。そういう意味で、作品内容文にある『遠野物語』との共通はあると言えます。ただ、連綿と続く土着の怪異の底知れなさ、というものではなく、私が『遠野物語』で感じたあの総毛立つ感覚は得られませんでした。
絵はとても上手いと思いますし、絵柄も好みな方なはず……なんですが、なぜか「良いな」という感覚が湧きませんでした。
巻末のインタビューによりますと、大学で美術を専攻していたそうで、また、「言葉」に対してのスタンスが、尊重はしているものの、利用することに少々及び腰な印象を受けました。そこがもうひとつ自分には刺さらなかった要因のひとつかと思います。
中立の3、下巻の購入は見送り。
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