隣人は恋人のはじまり 【イラスト付】
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隣人は恋人のはじまり 【イラスト付】

月村奎/木下けい子

捻くれ者の救済ストーリー(ラブコメ風)

ネタバレ
2024年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズ三作目。一作目のCPは名前だけ、二作目の篤史も本編では名前だけ、宮村は蛍と同期という事でちょいちょい登場します。そしてラストに二作目の後日談SSがありました。
今回のCPは、メイン(蛍)にしろサブ(小野)にしろ、自己主張&個性が激しめで際立っているので、好みが分かれるのではないでしょうか。私は、(性格が悪いのとは違う)捻くれ者は嫌いではなくて、寧ろそういう子の救済ストーリーは好きなので、とっても良かったです。しかもコメディタッチなので、多少暗さのある内容も落ち込みすぎず読めました。
人によってはマイナス要素になりかねない蛍の偏屈さも、逆に私はツボってしまい面白かったです。自分の言動が元でいちいち強烈なブーメランをくらう姿が楽しくて、つい構いたくなる小野の気持ちが分かる気がしました。
ここまで明確に誰から見ても…な、破れ鍋に綴じ蓋・デコボココンビも珍しく、蛍がどんな辛辣なことを言っても究極のポジティブさで返してくる小野とのやり取りが、お笑い番組を見ているようで楽しかったです。
SSの宮村と篤史の後日談で、本編では深海くらい深く光の届かない場所に居るようだった篤史が、深いながらも光の届く所まで浮上してきたような様子で、愛される自覚と自信を持てたようで安心しました。
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