おひとり様には慣れましたので。 婚約者放置中! 【連載版】
晴田巡/荒瀬ヤヒロ
このレビューはネタバレを含みます▼
コメディタッチで面白いけど、本当はケイオスもニコルが好きなんだよ、不器用なだけなんだよ、の域ではありません。
ニコルへの仕打ちは誤解だという言い訳が効かないように思えます。勘違いでは済まされないです。
手紙とまでは行かずともいいので『忙しくて一緒にいられない。君を大切にしたい気持ちはあるが、すまない』という趣旨のメモや贈り物を送るなどできたはず。婚約者がいないと孤独になるような世界観の世界なのだから、自分の代わりに共にあれる従者(女性)をあてがって様子を見させたり伝言を交わしたりする必要もあったでしょう。
それに思いいたらない、実行できないケイオスには残念ながら家の跡も継げないレベルの無能感が出てしまってます。それに引っ張られてケイオス周りに危機感のなさや状況把握能力の不足が感じられ、愚鈍の集団に思えてしまうのが一番の問題です。
今後何をされてもニコルはケイオスからの愛など信じられないし、「何故今更?世間体か?」としか思えないでしょう。
それでも彼女を求めるなら相当の忍耐でもって慎重にゆっくり大切に彼女に接し、くだらない羞恥心など捨てて周囲にも彼女が好きなのだとアピールし続けるしかありません。
が、ケイオスにはそんな事できなそうで………
いっそ異国の第三者が現れてニコルをさらってくれた方がいい気すらしてしまいます。
ニコルの我慢や妥協によるものでは無いハッピーエンドであればいいのですが。
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