転生を繰り返す白ヤギ王子は、最愛の騎士と巡り合う
」のレビュー

転生を繰り返す白ヤギ王子は、最愛の騎士と巡り合う

貴津/渋江ヨフネ

500年続く愛、すれ違い…

ネタバレ
2024年8月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 神の神子として転生を繰り返す白い山羊獣人ミットライト。それを支える黒の騎士ヴィレ。神子として最初に生まれたとき力を振るって世界を災厄から収め、神のもとに帰る(神子が生き続けると再び災厄が訪れると思われたため、神のもとに行く=自ら儚くなる を無言のうちに求められる)ときに愛し合う2人、特にヴィレは神に褒美を願うとき2人離れることなく生き抜くことと願い、その剣を振るった。⇐これが神殺しと言われ2人は転生を繰り返し、ミットライトは記憶を蓄積するが、ヴィレの方は毎回全て忘れてしまう。しかし必ず2人は出逢い愛し合い、災厄を治めるため力を振るって神の元へ逝く。500年以上もの間何度も何度も繰り返す別れ。

ミットライトの心はその呪いに疲れ、今回を最後にしようと心に決める。最愛のヴィレを手離し、それぞれの人生、ヴィレ自身が子孫を残すように仕向けること。

でも今回は狼の獣人の姿で生まれ変わったヴィレ。そして神の力がミットライトとヴィレの2人で分かち合っていること。今までと随分違う。そしていまだかつて無い災厄中の災厄が……。

切ない2人の心の痛みが、特にミットライトが転生を繰り返すのに疲れてしまうのを思うとほんとに良くココまで正気でいられたのか、その神と民への深い愛情が半端ない。神様はなんでこんな神子に罰なんて与えるんだろう!…かなり沸々と理不尽な怒りを感じつつ、夢中で読み進めました。

でもでも、あぁ~そおいうことだったのですね~(⁠☉⁠。⁠☉⁠)⁠!もうミットライトのおばかさん。でも2人が2人で生きていくにはやはり民のほうの成長に500年を要したってことなんだろう。まさかヴィレの方も覚醒してミットライトを追いかけていたなんて……。ここまで深く愛し合う2人、神様も意地悪なんて、罰なんて与えられないよ。

白い偽神子退治のときのヴィレ、白い武具に包まれた姿、渋江先生のイラストが某聖闘士なセイヤさまを彷彿とさせられより神の騎士感、神子だぁ~と神聖感が増し増しでありました!素敵!

なんかこんな聖属性強めなストーリー、外では儚く美しく、ウチでは強くしたたかな神子様いいな〜。
とってもとっても面白かったです♦
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!