このレビューはネタバレを含みます▼
断罪七日前に前世の記憶を思い出した悪役令息受け。もう一通りの悪事はした後なので、避けられない断罪を少しでもマシにするために奔走するお話。前世の記憶を思い出したとて今の人格に記憶がプラスされただけで多少性格マイルドになりはするだろうけど急に善人になる訳じゃないのが面白かった。愛する婚約者を奪われた哀れな麗人にシフトチェンジして他の攻略対象の同情や後ろめたさをを誘ったり小狡い。本編は半分くらいで終わって、後半は隣国に逃亡してからの第二章。そこでも結局平民暮しは合わんなと隣国の宗教観を利用して地位をゲットする悪役令息でした。ゲーム主人公も受けも結局自分だけを頼ってくれたり独占できる相手が欲しかったところが共通していて立場は違えど承認欲求というか人間の業からは逃れられない感じが印象的だった。ゲーム主人公のお相手の王太子が結局最後まで平民の主人公を選び続けて愛を貫いたのも潔かったので好印象。