無垢な神官は甘やかされたトラブルメーカー





2024年8月10日
政略結婚もない、同性婚、平民もオッケーの国だからね。それでも豊かな大国で、貴族の階級もはっきり示されてないみたいな元々色々ゆるい世界観だから。戴冠式前に王太子妃が緊張関係にある隣国に正式な招待もなく、情に訴えられたある意味卑怯な手口でお願いされて、占いをするために軍の精鋭引き連れてお忍びで国を離れて赴く。レオンハルトの懸念はその通り。こんなん隣国どころか他の国に狙われてもおかしくない状況に転ぶのに。作者もそれをわかっててこの舞台を用意したのはシリーズ物の安心感で絶対に二人はラブラブだし、ハラハラしてもトラブルは解決して全て上手く収まると読者にわかってもらえるからだろうか…。1、2作目は目をつぶっていたけど3作目ともなると整合性がない部分や人物像と行動のズレなど粗が気になったりする。シリーズ物のよくない面がでてるように思う。特別な力といっても運命の人が見えるだけ。運命じゃない人とだって結婚して幸せになってもいいし、巡り合っていなければ見えないし。ヴィオランテの王子のあり得ない暴挙とか普通に不快。どの国も愛が全てなの?後の大団円を盛り上げる為に読者にフラストレーション与えてるの?いや、気持ちが離れるよ…。1作目通りお金儲けとして使われる力としての扱いが丁度よかったかも…。皆に溺愛された世間知らずな10代の神官王妃様はこの作品で株をさげたような…。冷静になると王と王妃がなんかバカップルに見えるかも…。王妃教育って大事なんだな。

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ロク さん
(女性/50代) 総レビュー数:149件