3月22日、花束を捧げよ
」のレビュー

3月22日、花束を捧げよ

小中大豆/笠井あゆみ

下巻が面白い

ネタバレ
2024年8月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ イケメン人気者×天然地味男子の現代男子校生2人のタイムリープものです。友人を死の呪いから解くために何度も二人で一年を繰り返す話。
特に下巻が面白かったです。上巻は説明や事の起こり、元から病んでる攻めとその後の受けも病んでいって衝撃的なラストなので結構つらいのですが、下巻は一転して明るく頑張る二人と高校生らしい友情もあり、ラストは綺麗にハピエンなので良かったねというお話でした。個人的には攻めはホワイト蓮のほうが好きなので、最後ブラックに戻ってもホワイトと融合して明るくなってくれて良かった。受けは一時病みますが、持ち前の明るさとピュアさで活躍します。こういうカワイイ系ぽわぽわ男子は好みの受けではないですが、話が面白いので気にならず読めました。

最初は考察として
・0回目の時に2人は何らかの告白などをして付き合っていて、受けが死んだので攻めがループを始めた
・しかし受けにループの事を打ち明けて協力してもらうことで受けの死は回避出来たものの、今度は友人が死ぬ運命となり攻めは更にループを繰り返した
・よって攻めは受けにも友人にもループの事を言わず、自分が死ぬ運命になるように、自分を愛さないように受けにも冷たくして何も言わなかった

なのかなあと思いましたが、違いました笑
むしろループした事で受け攻め理解が深まって愛が生まれた感じでしたね。
ループの話はもっとシンプルで、むしろどんな顛末が…!と期待したよりは割とすんなりループは収束して、その理由もほっこり系な話だったので少し肩透かしでした。ただ綺麗に纏まってはいたので良かったかな。

せっかくの上下巻なので、最後二人が改めて旅行に行ったり、イチャイチャする書き下ろしは欲しかったかなあなんて。上巻がドロドロなだけに最後のそれ位は欲しかった。
しかし相対的には面白い作品で、きちんと纏まっていました。買って損は無いと思います。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!