親愛なるわが魔王へ【単行本版(シーモア限定描き下ろし&特典付き)】
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親愛なるわが魔王へ【単行本版(シーモア限定描き下ろし&特典付き)】

五月女えむ

アニメ化希望!!隙のないファンタジー

ネタバレ
2024年8月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 子供の頃北欧のファンタジー小説が好きだったのですが、大人になってからファンタジー自体にそんなに惹かれることってなくなっていて…でもこの作品はあの頃のドキドキ感が甦る感覚がありました(注:本作が北欧のファンタジーな訳ではないです)BLでもファンタジー系はいくつか読みましたが、やはり1冊で完結するもの程広げすぎても困るためか設定が足りてないなぁって感じてしまったり、ツッコミどころが多いと感じたり…。そんな中で、本作はネタを無理矢理作った感もなく、作品世界が丁寧に考え作り込まれているので久しぶりに良作に出会えたなと思えました!!!主人公の魔王がどうやって生まれたどういう存在なのか、もう少し魔物界について深掘りするなど足りないと感じる部分は確かにありますが、1巻で完結するには不足ないレベルでした。最初から最後まで設定や登場人物同士のやりとり、言動に違和感や隙がなくて、主従モノの年下攻めはわりと王道のCPではありますが、見たことのない世界観と設定ばかりなので常に先の展開も読めなくて面白さが最後まで尽きず、本当に感動しました。ネタバレしますが、トパズの過去の記憶の回想から人間の姿に戻るまでの流れが特に好きです。よくある作品ならコウギョク様のキスで奇跡が起きて、思い出が脳裏を巡った直後にすぐ元に戻りそうですが、そして、実際そう錯覚させられるのですが、実はちょっとした走馬灯のようなもので、最初のキスから数年経っていたというのがとても良かった。これはぜひアニメ化してほしいです!!
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