面白そうなあらすじから繰り出される…





2024年8月19日
かなり薄味な物語。
特に駄作というわけではなく、面白くないというわけではないが…。
物語の構成が「魔王的な存在を打倒した勇者の類が危険視されて排除される」系統と「無実の罪で嵌められて婚約破棄された令嬢が厳罰に処される」系統と「味方陣営に裏切られて窮地に陥った勇者的存在が敵方陣営に救われて結果としてかつての味方と対立/復讐の道に進む」系統とその他いろいろな話の類型のテンプレを上手いこと組み合わせた『だけ』なのが問題。この作品に固有の味付けが相当薄く、独自性がない。各構成部品を取り出すとどこかで見たことのある材料しか出てこない。
また、各種設定や情報の開示の仕方が極めて不親切で、『この世界観のこの系統の作品ならこういう設定や情報なのはわかるでしょ?』的な作者側の傲慢な都合が見え隠れする。魔族サイドが人間と変わらない文化・倫理観に味方を思いやる精神性を持っていることって、そんな当然のこととしてさらっと流してしまっていい設定じゃないだろと言いたい。
そして、主人公の復讐自体が過剰報復気味。あの流れだと王子と聖女に対して復讐心を持つのは理解できるが、それが何で王国全体にまで復讐対象が膨らむのかがちょっとわからない。これ、例えるならいじめの存在自体を認知していなかった他学年の生徒もまるっと含めて全部復讐対象にするってことなので、逆恨みがすごいんだが…。
このような理由から極めて分かりやすく理解しやすい本筋に、読者置いてけぼりな各種設定・情報というちぐはぐな読感を持っている。
独自の面白さが各種テンプレの組み合わせの妙だけなので、数多ある作品の中からあえてこの作品を選ぶ理由が希薄。微妙な感じの凡作。
特に駄作というわけではなく、面白くないというわけではないが…。
物語の構成が「魔王的な存在を打倒した勇者の類が危険視されて排除される」系統と「無実の罪で嵌められて婚約破棄された令嬢が厳罰に処される」系統と「味方陣営に裏切られて窮地に陥った勇者的存在が敵方陣営に救われて結果としてかつての味方と対立/復讐の道に進む」系統とその他いろいろな話の類型のテンプレを上手いこと組み合わせた『だけ』なのが問題。この作品に固有の味付けが相当薄く、独自性がない。各構成部品を取り出すとどこかで見たことのある材料しか出てこない。
また、各種設定や情報の開示の仕方が極めて不親切で、『この世界観のこの系統の作品ならこういう設定や情報なのはわかるでしょ?』的な作者側の傲慢な都合が見え隠れする。魔族サイドが人間と変わらない文化・倫理観に味方を思いやる精神性を持っていることって、そんな当然のこととしてさらっと流してしまっていい設定じゃないだろと言いたい。
そして、主人公の復讐自体が過剰報復気味。あの流れだと王子と聖女に対して復讐心を持つのは理解できるが、それが何で王国全体にまで復讐対象が膨らむのかがちょっとわからない。これ、例えるならいじめの存在自体を認知していなかった他学年の生徒もまるっと含めて全部復讐対象にするってことなので、逆恨みがすごいんだが…。
このような理由から極めて分かりやすく理解しやすい本筋に、読者置いてけぼりな各種設定・情報というちぐはぐな読感を持っている。
独自の面白さが各種テンプレの組み合わせの妙だけなので、数多ある作品の中からあえてこの作品を選ぶ理由が希薄。微妙な感じの凡作。

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ウェザー さん
(男性/30代) 総レビュー数:37件