このレビューはネタバレを含みます▼
寂しがり屋の幼い子どものまま大人になってしまった人、桐野先輩はそういうアダルトチルドレン的な側面を持ったタイプかなあと思います。ただ、自分の置かれた状況や心境を異様に達観しているというか、客観視できているのに心と体が言うことを聞かない、みたいな描写が多いので、頭がいい分余計に罪悪感や苦悩で潰れそうになっている。
嫉妬は愛を曇らせるなら、曇りのない愛情を一途に傾けてくる高瀬さんは、妬み嫉みのような後暗い感情を持っていない。だからこそ、信者に近いような狂愛が感じられて、個人的には最後まで高瀬さんがちょっと怖かったです笑。強くて真っ直ぐな愛、すごいですけどね!穢れのない無垢な愛は、薬です。今回は浄化作用を担ってくれたけれど、いきすぎるとやっぱり毒だから、桐野さんが自分をしっかり保って物事を俯瞰して見られる方でよかった。いらん杞憂ですけど。お二方ともタフで自立していて、しかも相性が良くて最高だった、ということです。自立できる人同士の共依存がいっっっっちゃん健康にいいんだから!不穏な雰囲気に反して、愛で救済する王道の結末で、読後感は温かかったです。
カスみたいな感想なんですけど、序盤で明らかにはなるんですけどそれまで受け攻めが分からんくて、でもリバでも良いな〜と思いながら見てました。