このレビューはネタバレを含みます▼
こんなことを誓いながら付き合う中学生がいますか?
タテヨミ220巻。
無料分読み始めたら止まらなくなり、単行本待ってたけどいつまでたっても兆候ないので、結局無料分が終わった後一気に課金してしまいました。
読後からレビューを書くまで一番長く時間を要した作品かもしれません。
だってどこから書いたらいいか分からない。
この私の感動が伝えきれず薄っぺらくなっちゃう。
全部気持ちを吐き出そうとすると1000文字じゃ足りない。
もう一つ夢中になったタテヨミ作品同様、一話ごとレビューを書かせて〜!って切に思いました。
始まりは中学3年生だった樹と梓。
こんな多感な時期に(しかも受験生)共に両親が離婚したばかり。
そのせいで可哀想なくらい早く大人にならなければいけなかった2人。
特に樹はこれが原因で「変わらないこと」を強く求める。
梓に対してもかなり強引さが目立ち冷や冷やするけど、精神年齢が高く賢い梓は実に上手に付き合っていく。
途中まではあまり無理しているようにも見えないから元々相性良かったのかな。
でも色々ありまして(この色々について色々書きたいのよ本当は)絆がかなり危うくなる時期があって辛かったな。
何せ樹が我を通そうとするんでね。でも彼なりに徐々に我慢や妥協も覚えていくんですよ。
交際すれば直面するカラダ問題とかは、いやもうリアル。
この素朴な絵柄が逆にめちゃくちゃエロく映る。
カラーなので特に後半は肌色が多いなあという印象(笑)
それぞれの両親の回想録があったり、弟や脇役が主人公になる回があったり、友達の話、サッカーの話、進路や未来の話等々、盛りだくさんだけど話が迷子になったりすることもなく実によく考え込まれた構成だと感心します。
色々書きたいとは言ったけど、やっぱりこの話の核となるのは、一言で言うと「家族」ではないでしょうかね。
「家族」ほど尊くて時に厄介なものはないなあと最近思います。
それぞれの両親は決して非道な人物ではなく子供に対する愛もちゃんと感じます。それでも壊れる時は壊れてしまう。
樹と梓は地団駄踏んで泣き喚くほど幼くなく、全てを受け入れるほど大人でもなかったので辛かっただろうなあ。
でも2人で一つずつ乗り越えながら、繋いだその手をよくぞ離さないでいてくれた。
様々な経験をした上で2人寄り添って生きていく道を選んだ樹と梓に幸あれ!