このレビューはネタバレを含みます▼
たぶん今まで生きてきた中で一番好きな作品。
まだどの作品にも抜かされていません。
木下先生は他の作品も好きだけど、それでもこの作品との差はかなり大きいです。それだけ私にとって「17」は神であり受けた衝撃たるやとんでもないものでした。
今どきのカッコいい生徒と、少々野暮ったい先生との恋愛漫画だけど、もちろんこんな一言では片付けられない。
三島先生は有岡くんからすれば年上で大人だけどまだ20代。それにしてはあれこれ諦め過ぎのような気がする。
それはセクシャルマイノリティであることが大きいのかも知れないけど、津田を好きなまま思いを告げることも出来ず離れることも出来ず過ごし続けている10年でより拗らせているところもあるかと。
そこに現れた17歳の有岡くん。
自分と真逆の、ストレートに気持ちをぶつけてくる彼に戸惑い拒否しつつも、自分には出来なかった言動をする彼を羨ましく感じたりもしたんじゃないかな。そうしている間も結局どこにも動けず何も変われないでいる三島。
私は2巻「教師」の最後のキスシーンがとても好きで何度も見返しているのだけど、それは三島の変化が見られた場面であると思うから。
目を閉じて有岡のキスを受け入れた。これはすごく大きい。
もう一つ好きなシーンは卒業式直前の放課後の地学室準備室で有岡に貸した本を前にもの憂げに机に突っ伏すシーン。
このままじゃ嫌なのに結局何も出来ない三島の最後のシーン。ここでいつも「Imiss you」という言葉が浮かびます。
最後の最後までどうなるのか分からず心臓痛かったです。
そんな3冊分の想いがあるものだから、結ばれた時はちょっと言葉に出来ないくらい感動しました。
手を繋ぎながら、満ち足りた表情の有岡。三島の涙。ううう。
おまけマンガでやっとやっと有岡くんの笑顔が見られたと、この時私もようやく顔の筋肉緩みました。(たぶんそれまで凄い形相だったんじゃないかな😅)
三島先生の塩対応好きだけど、おまけにもあったように時々はデレを見せつつ末永く仲良くね。
木下先生には本当に素晴らしい作品を世に送り出して下さってありがとう✕100、叫びたいです。