悪役令嬢に転生した私と悪役王子に転生した俺
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悪役令嬢に転生した私と悪役王子に転生した俺

秋作/やこたこす

狭い世界

ネタバレ
2024年8月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 悪役令嬢、悪役王子ともに転生者で原作小説での自身のバッドエンドを回避しようと品行方正に生きて真面目に勉学に勤しみ、原作とは全く違う人物になっているお互いがお互いに惹かれあって、後々に転生していることを打ち明けハッピーエンドを目指す話。令嬢、王子ともに眉目秀麗なのはもちろんの事、持ち腐れていただけでハイスペで、転生前の性格である誠実さと真面目さが加わればそりゃ評価は変わっていきます。一方ヒドインも転生者で原作小説通りに話を進めようと躍起になり、元の話が悪役令嬢、王子だったからこそ成り立つ筋書きだったので齟齬が生まれてどんどん思い描いていた展開とはちがう悪循環に堕ちていくさまが愉快。話は大変面白いのだけど転生者の面々が身近すぎて笑えます。令嬢、王子の転生前がそれぞれの見合いの相手(お互い写真で見ただけ)で、令嬢の元カレの先輩が王子。ヒドインが元カレを奪った女。それに加え転生はしていないが令嬢の妹と、王子の弟が付き合っていて…って世界狭!令嬢、王子が前世のお見合い相手同士までは運命を感じてしまうけど、ここまでくるともはやギャグ。正直その他の設定はいらなかった。あと令嬢、王子、ヒドインも内容を詳しく知る小説ってなかなかのレアケース。そこだけ除けばとても面白いお話でヒドインのざまあもありすっきりします。
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