モデルスケッチ【単行本版】
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モデルスケッチ【単行本版】

どうざき

素敵なところもあるが合わなかった

ネタバレ
2024年8月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙そでの著者コメントにあるように「ふにゃふにゃした攻めとキリキリした受け」のお話でした。
あらすじにある、学が「男前高校生」という所が読んでいくうちに少し印象がずれていきました。確かにしっかりしていて自分の芯を持っているのですがクリエイティブな職業を目指しているのも納得な、少し我が強くて柔軟ではないなと感じました。臣がモデルであることを願っているけれど、押し付けちゃダメだと自制するのはいいのですが、奮い立たせようとしたり突き放したり行動が自分本位にチグハグで…恋愛と目標への揺れ動きや反省できる良い子で、そこも高校生としての未熟な部分という所だと納得はしました。
意固地だなと学に対してネガティブな気持ちがよぎる私には両片想い好きなはずなのに、頑なに好きバレしたくないという学がハマらなかったんだと思います。
また初めは学の前でふにゃっとした姿を見せる臣はオンオフがハッキリしていて好ましく感じていたのですが、中盤からの予想外の展開にはびっくりして、そこからのふわふわしたスタンスもハマらないと気付いてしまいました。理由は自分もそうなので単なる同族嫌悪です。
臣の秘密が分かってから、引っ掻き回されたりして盛り上がるかと思っていたのですが流れが肩透かしでした。作中ずっと波はあるけれど山場を感じることが出来なかった私の敗因です。主役2人しかほぼ出てこないのでこのカップルに注力した作品だからかあっさり終わってしまいました。
実際本当に2人とも普通に良い人で悪い要素は殆どなく平和です。お互いを支え、想い合えるカップルだと思います。私が無理やり穿ち過ぎてマイナス要素に捉えているだけで、また違うタイミングで読んだらポジティブな感想に変わる余地がありそうです。今回たまたま臣の秘密について私の思ったような波乱がなく個人的にはスッキリしない状態だったので辛口になってしまいました。個人の感想なので悪しからずご了承下さい。
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