コメディアンブルー【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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コメディアンブルー【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

時羽兼成

これは読むほどに良さが沁みるスルメBL。

ネタバレ
2024年8月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2人で漫才を続ける為に、六花の気持ちを利用して嘘をついてコンビを続ける福砂。
そのことに初めから気付いている六花。
2人の葛藤や罪悪感、嫉妬、漫才にかける想い…
心理描写が本当に丁寧に描かれていて、どちらの気持ちも分かるからしんどい…
福砂の気持ちははじめは恋じゃなかったかもしれないけど、コンビというものが夫婦のような存在なのだとしたら、一体いつからそれは恋に変わったんだろう。

作家さんは作品を描く時に、一体何を見て、どんな取材をして、この様な作品が出来上がるのだろうと考えてしまうほどに繊細な心の揺れの描写が秀逸です。

初読の時は上手く言葉が出ず、レビューも書けませんでしたが、改めて読み直してみて、BLとしてだけではなく“芸人”へのリスペクトも感じられる素晴らしい作品だと思いました。
こういう作品に出会った時に、語彙力のなさが辛い…。
レビューが一向に伸びないのも悲しみ。
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