はやる手を握って【電子限定おまけ付き】
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はやる手を握って【電子限定おまけ付き】

玉川しぇんな

素敵なところもあるが合わなかった

ネタバレ
2024年8月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 個人的には色々決着がつき終わってない気がして、消化不良でした。もう少しページ数欲しかったですし、解決しきって欲しかったです。
罪の件は家族内で解決することであって他人を巻き込んだ兄の陽人が最悪ですし、普通に犯罪であり、それが家族内にも周知されず第三者からの叱責もないので反省の無い謝罪に意味を感じませんでした。若気の至りでカラダだけ、気に入らない相手から寝取る、までは許容範囲内でよくある話の1つですが神職に犯罪者がいてのうのうとしているのが引きました。
色々わかって当時の悔しさや恨みは理解はできましたが、時間が気持ちを収めてくれて完治し後遺症が無いのであれば、人の人生を左右させ心的外傷を負わせるには釣り合いが取れてなく感じました。
最初の接触の仕方など、悪意に満ちていて、弟の大翔への歪んだ攻撃性と執着の矛先が恭司に向いていて嫌な気分です。
悪に振り切って人の心を弄ぶ奴なら、そういうキャラクターだなとしか思わなかったのですが妙な小悪党感と制裁も贖いもない口だけの謝罪の流れが現実を感じて萎えてしまいました。
更に膿を出し切るように被害者は加害者を糾弾する権利があると思うのですがそれも途中で止められてしまい…一旦この件は清算しましたという着地もあっさり。
その後2人のトラウマは深いけれど、手を取り合っていこう!というのが伝わったのに初夜が残念。トラウマで恭司は最中に学生時代へ退行してしまい、事後は記憶喪失なのにポップに終わってしまい…何故…
心理的にこれは未解決ですよね?読者の私と2人の本来望む様な幸せな初夜のイメージとは違いました。
多分当時の悲しい記憶を塗り替えて、あの頃の両片想いの2人を結ばせる為のファクターが退行なのかな、とは思いましたが。
絶対今の2人の幸せ初夜姿の方が見たかったです。
退行した姿はかわい〜と思うか、トラウマを乗り越えたというよりその最中に未だいる恭司の姿が痛々しく感じるか意見が分かれそうです。
もし入れるなら、退行H、今の2人のH両方あってこそ昇華されるかなと思いました。
電子限定特典はイチャイチャしてくれているので楽しめました。
私は兄の陽人のぎゃふんとするシーンがなく色々消化不良なのですが、再会ラブ、トラウマ美人、両片想いがお好きな人はハマれる可能性あると思います。
辛口になってしまい申し訳ないですが、個人の感想です。悪しからず。
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