贄姫の婚姻 身代わり王女は帝国で最愛となる
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贄姫の婚姻 身代わり王女は帝国で最愛となる

宮之みやこ/もぐす

奪われた大切なものを取り戻せ!

ネタバレ
2024年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインの小国の王女ルーシャは、七歳の頃、国王だった父親の弟が起こしたクーデターにより、父親など家族の命を奪われる。財産も居場所も尊厳も奪われ、牢屋暮らしを強いられ、鞭打ちなどもされるなど酷く虐げられ続ける。
従姉妹のマルグリットの代わりに贄として冷徹帝リカルドの元へ嫁がされ、皇子キースを産む。我が子キースを抱いて、生まれて初めて幸せを感じる。だが幸せを掴んだのも束の間、従姉妹マルグリットによって命を奪われてしまう。
ところが気づくと婚姻の前にタイムリープしていた。ルーシャは、愛する我が子を守り、奪われた大切なものを取り戻す為に、今回の人生では、力を付けて味方を作るなど賢く強く生きる事を心に誓う。
そこでルーシャは皇妃としての教育を進んで受けて、めきめきと知識など皇妃に必要なスキルを身につけていく。

ところで、皇帝リカルドが欲した不思議な『奇跡の力』をルーシャは持っているのだろうか? ルーシャの乳母だったばあやが秘密を知っているようだ。
まだまだ色々謎は多い。

夫の皇帝リカルドは、冷徹ながらも、全てに筋が通っていて、意外にも優しく、ルーシャの事を人間として尊重してくれる。侍女長ジモーネなど心強い存在も増えていく。これからルーシャは、誰が味方で誰が敵なのかを見極めていかなければならない。新入りの侍女エッダは、かなり怪しい。従姉妹マルグリットのスパイかもしれない。 真相を探るのにルーシャは上手く立ち回れるだろうか、心配だ。 周りの人がルーシャを守ってくれる事を祈る。

とにかく今世では、ルーシャには、前世で奪われた幸せを取り戻し、愛する我が子を守り、賢く強く逞しく生き抜いて欲しい。そしてルーシャを貶めた悪い奴らに厳しい制裁が下される事を望むばかりだ。
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