地味で目立たない私は、今日で終わりにします。
」のレビュー

地味で目立たない私は、今日で終わりにします。

住吉文子/大森蜜柑/れいた

作品から色々な想いが滲み出てくる

2024年9月1日
冒頭お決まりのシーン、理不尽で非情な酷い仕打ちにもめげず、転生者エレインは追放をチャンスと捉えこれからどんな世界を観ていくのだろう。前世日本での知識や趣味のコスプレをどう活かしていくのだろう。いつものワクワクする始まり。
が、この読者の浮ついた気持ちはすぐに裏切られる。もちろん良い意味で。
読み進める程に重くなり深くなり気持ちが入っていく。登場人物それぞれに人知れない境遇があり積み重ねてきた想いがある。それらの想いは所々で重なり、掛け違い、交差する。これらが丁寧に描かれていて感情移入させられてしまう。人の優しさが心に染みてくる。
「どうか世界中の皆が幸せになりますように」と祈ってみる。
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