いのち
」のレビュー

いのち

ももち麗子

理屈抜きの感情は現実的でいい

ネタバレ
2014年5月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 犯罪に巻き込まれるというのは誰の身にも起こりうることで、そこに越えられない法律の壁や心ない周囲の声がより被害者や被害者家族を傷つける事もとてもリアリティある理不尽さだと思うのですが、演出の仕方が現実的ではない部分が多々あり、そこに出くわすたび冷めてしまいます…。今時ショックのあまり一晩で白髪とかにならないことはわかってますので…。
父親が亡くなった時に動揺のあまり母親が、事故の原因を作ったのばらを責めるというのは世間体として反感をかいそうですが私はむしろ現実的にひとりの女性として夫への愛を感じました。普段から不注意で身勝手な行動の多いのばらが言いつけを守らなかったことで夫が命を落としたのだから、たとえハッキリと言葉にしなかったとしても心の中では娘を責めることはあり得るでしょう。いわなくても子供は察してしまうものでしょう。夫が死んだ時点で既に気が触れてしまっているのでしょうから言葉にしてしまっていて不思議はないと思います。
人間の感情をきれいごとで飾らずに描いている分、非現実的な演出が残念でしかたありません。
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