魚と水の森
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魚と水の森

本郷地下

残酷でやさしい愛の物語《追記あり》

2024年9月3日
声を失った元人魚ヴァンと、謎多きグルメ青年イェンスとの、たぶん愛の物語。つかみどころのないイェンスもそうだし、物言えぬヴァンの胸糞悪い奴隷生活から始まる先行き不安な物語だけれど、語り部が「愛になるのはまだ先のこと」とほのめかしている通り、ハッピーエンドであると予想されます。作者様もSNSで「2人を幸せにしてみせる」とおっしゃっていたし…
神話を絡めたお話なので、人間の立ち位置がちょっと特殊。今のところ人間関係もあまりよろしくない感じではありますが、美味しいごはんと素晴らしい自然環境、かわいい動物たちにヴァンとイェンスの自給自足の暮らしぶりが、ささやかな幸せを感じさせてくれます。
ヴァンに至っては扱いのひどい奴隷から始まっているので、これ以上落ちることはなく、あとはもう幸せになることしかできませんね。
ウェブ雑誌で連載されているとのことで、2人の今後を待ちきれないわたしは、月イチの最新版を常に追っていこうとおもいます。
《追記》2025.2月更新の12話で物語の根幹を揺るがす大きな進展がありました。2巻が楽しみすぎてヤバいです、感動で涙が止まりません…
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