きいろのはる【単行本版】【シーモア限定特典付き】
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きいろのはる【単行本版】【シーモア限定特典付き】

咲みなん

受けの心理描写が足りない

ネタバレ
2024年9月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙本購入済です(Cannaさんは紙は白短冊・電子は白抜きなため……)。3.5って感じの星4です。
幼馴染み二人にしか分からない、二人だけの空気感がこちらまで伝わってきて良かった!ずっと一緒に居た、恋愛対象として見たことのなかった幼馴染みに対して突如抱いてしまった自分の感情を持て余したり受け入れたりの攻めの丁寧な心の葛藤は本当に素晴らしかったんですよ。
でも逆に、攻めにページを割き過ぎて受けの心理描写が殆どないんですね。受けに幼馴染みの、人間としての攻めに対する“特別”な感情があるのは分かるのですが、それがどう恋愛感情になるのか?というところを描写して欲しかったかなぁ。後半までずっと攻めからの好意に戸惑っていて恋愛対象としては脈なしなのでは?という感じだったのに攻めが約束を違えて自分から離れるつもりでいる、と知ったら急に焦り出してくっつくのはちょっと展開としては乱暴かも、と思ってしまいました。攻めへの“特別”は随所に表現されているのに、肝心な恋愛感情へ変化する(自覚する?)心理描写がないせいで、単純に攻めに依存してるだけでは?みたいに見えちゃう。攻めへの恋愛感情を本人が自覚してなかっただけかとも思ったけど、彼女に特に感情のなかった攻めと違ってこの受けは彼女と別れる度にきちんと悲しみでヘコんでいる(彼女のことをきちんと好きだったということなので)ので、ラストがな〜〜〜んか納得できない気持ちに拍車をかけ…………苦笑
当て馬も結局どうしてあげたかったんだ?みたいな舞台装置っぷりだったのも消化不良かも。
本編は抜きあいまでで本番なし。補足情報として、コミコミの小冊子では最後までしていますがフェ…メインです!
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