どちら様が愛を告ぐ
」のレビュー

どちら様が愛を告ぐ

仁嶋中道

そういうことか〜

ネタバレ
2024年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ おばあちゃんと経営してたメニューがココアしかないカフェを今は1人で切り盛りしてる千波(攻)。何事も穏やかに受け流してて、ゲイである事も隠していない良くも悪くもオープンな千波。
そんな千波の元へお客としてやってきた渚(受)は、何か言いたげだけど口籠る。それが何なのか、後半に行くにつれ全貌が見えてきます。できればネタバレなし読んだ方が絶対面白いのでここでは内緒に。
2人の仲はだんだんお客から愚痴の言える特別な存在になっていくんだけど、2人の波長が落ち着いてるからか渚が慎重になっていたからか、興奮とかドキドキより静かで心地よいものに感じます。
渚がカフェに来たのは千波に伝えたいことがあったからで、でもそれを本当に伝えていいのか、それとも黙って何事もなかったかのように、この心地良い関係性を続けた方がいいのか…渚しか知らない真実が凄く切なかったです。
でも、それを共有したことで千波が前に進めたので結果良かった。友人たちもとても良い子たちばかりで見ててホッコリする。
ココアしか残っていなかったメニューの意味も、おばあちゃんのことも、渚がここまで動きたかった意味も最後は昇華されて読後感スッキリ。
千波が晴々とした気持ちであのカフェを継げることが何よりも嬉しい。
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