天馬の貴公子の箱入り花嫁
」のレビュー

天馬の貴公子の箱入り花嫁

佐竹笙/新井テル子

キャラクターを好きになれるかどうか

ネタバレ
2024年9月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さんの新刊が好きでしたので、これも読みましたが非常に後悔しています。
和風?中華風?のオメガバースファンタジーもので、飄々とした優男×箱入り息子です。
話の筋としては大変よく練られていて、とても良かったのですが、とにかく受けも攻めも好きになれなかった。
攻めは常に掴めないことばかり言う男で、信用出来ないし格好よくありません。また受けは15歳くらいの精神年齢のような言動で、特に無理でした。ずっと反抗期のように怒っているし、そのくせ自分は何も出来なくて、と言っていたと思えば意地っ張りでつがわない、相応しくないからと突っぱねる。
この受けの何が良くてこんなに攻めは好きなのか?という気持ちにしかならなくて、無理でした。

受けを好ましく思えるか思えないかで、作品の感情移入度合いが大きく変わります。結果として後半読む気もせず、話の筋だけ追うために流し読みしました。最後の最後まで意地を張って句読点を付けまくって怒っている受けと、何が言いたいのか分からない攻めの掛け合いを見て、最後結ばれるところ以降読んでません。

多々ある商業作品の中で、小説も漫画も数百冊以上読んでますが、これほどまでに苛立つキャラクターは初めてでした。精神が幼いキャラクターは苦手なんだということを改めて知れました。

話や書き方自体は素敵でしたので、このキャラクターや掛け合いが面白いと感じる方には問題ないと思います。私には心底無理でした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!