王妃ベルタの肖像
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王妃ベルタの肖像

西野向日葵/今井喬裕

主役2人に星1マルグリット様に星4

ネタバレ
2024年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良し悪しは置いといて最後まで1番ぶれなかったのがマルグリット様でした。漫画と原作では改宗の流れとハロルドの内情が違っていて驚きました。漫画は不妊→南部から打診→改宗→政略結婚で原作は不妊→改宗→南部から打診→政略結婚という時系列。漫画ではハロルドと母親との会話から正妃を燻りはありながらも愛しているが国庫が厳しく仕方なく政略結婚した感じで葛藤が伝わってきたのですが原作では流産して自死しようとする正妃に引いており王統の血云々の発言で見切りをつけ旧国教勢力から離れるため改宗したところ折良く南部から打診があり跡継ぎを作ることも含めベルタを王妃として遇し関係を築くことを視野に入れており落ち着いたベルタにも好印象と仕方なく改宗したような漫画とは180度違う流れで驚きました。作品の印象が全く変わりました。母親とのマルグリットに関する会話もただの愚痴だったという。業が正妃にだけ異様に重すぎん?と思ってたが重圧から解放され仲睦まじく過ごしていた頃の人間性を取り戻しているにも関わらずもう2度と会うことはないことがハロルドへの罰なんでしょう。私が感じたマルグリット様の唯一の欠点。血統を重んじ夫を見下すような歪んだ思想。これにも理由がありました。敬われるべき存在の夫を遇しない家臣がいることが理解出来ずそれなら自分が純血王族の血で何とかしたかったと。夫には高貴な女性の義務だと思われてて全く伝わってないのが切ないが。元夫の幸せを願いながら自ら神の元へ向かうマルグリット様は美しい聖職者で本当にすごく好きになりました。主人公夫婦は割とずっと喧嘩してて疲れました。ハロルドはベルタの父に子供が沢山いるのを知って自分とマルグリットが10年以上も死産や流産だと言ってる間にそんなに?みたいなこと思うしベルタはベルタで母親なのに流産を繰り返した正妃に数回で子供が出来た幸運はうちの家系のおかげみたいなこと思うしで不快でした。好きになれないカップルでした。若死か無能だったのか描れてないが弟がいたのに実家も継いでるし主人公補正すごかった。そのわりに子育てには失敗してる気がする。独身王は女だと格好いいけど男が言うとよっぽど禁欲的じゃない限り無責任なだけなのよ。主役2人に星1くらいでマルグリット様に星4で星5。そしては双子は結局どうなったんだろ。
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