このレビューはネタバレを含みます▼
普段は少しでもネタバレになりそうな内容があると念の為にネタバレにチェックを入れますが、今回は大々的なネタバレがありますので、注意して下さい。
とても不思議な世界観で、それがまたストーリーに襞とか陰影、奥行きみたいなものを出していたと思います。その世界観とは…「神」と言っても獣の世界での神とか王であって、私たちが思う人間の神とは違います。「番」と言ってもBL慣れした読者が思うオメガバースとも違う、そこは獣(動物)でいう夫婦という意味の番です。
読みながらBL歴4年の私なんかは「そうは言っても神とか王とかのワードもあるし、さらに番とくればご都合主義的な何かでどうにかしてくれるのでは…」と期待しましたが、結局は初期設定のままでした。結果的に「種族・性別・身分等、全てを超えた愛」を知らしめる素敵なお話になっていたと思います。キャラ設定も脇役までラベリングされているように明確な人物像が伝わってきて、それぞれに個性的で生き生きとしていて、存在感とか熱量みたいなものが伝わってくるようでした。
続編もあるので読むのが楽しみです。