色悪作家と校正者の歳時記
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色悪作家と校正者の歳時記

菅野彰/麻々原絵里依

香箱を作る能力!

ネタバレ
2024年9月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ #1.#2.#3.完結と聞いて嘆いた「祝言」の、少しまえから、その後のお話。
猫ちゃんをお迎えして、優しく季節が巡る様が引き続き読めて、凄く嬉しいです。
円満とは?平和とは?を考えさせられました。
香箱づくりの能力、宿六さま、老い先短い認定と、爆笑ボイントも健在です。
#4.そして、現実世界の日本の今の今、まさに毎日ニュースに取り上げられている某政党総裁選と、英知・四郎の夏休みがリンク!
読書経験がある「字のないはがき」登場に懐かしさひとしお。母から聞かされた体験談とともに、夏によく思い出します。
#5.正祐が嫉妬?!何に?それは…気持ちを言語化して伝えることは、簡単なようで難しい。
#6.季節はまた巡り、土佐文旦の「本来」の旬、時代とともに変容していく言葉の受容範囲に向き合わざるを得ない、シビアな文筆業界が垣間見えます。確かに存在した時代を切り取り現代で表現する難しさ。過去の作品が評価や解釈の変遷に晒されるのを目の当たりにする今日に、このエビソードが刺さります。
#7.連休に光希がお泊まり。正祐が「お兄ちゃん」している場面、前から大好き。悩む光希、不条理に立ち向かわんとする作家たち。がんばれ!英知と四郎くんの掛け合いは、ますます磨きがかかってきましたね。
#8.時は進み真夏。麻々原先生の表紙の絵一と英知、そしてお店での百田さんに心がざわつきますが、、、ついに絵一と英知にその日がきた。涙出ました!そして百田さんからエビフライ出てきたときは笑った!神サマ(菅野先生)、「そらちゃん」と四郎くんを有り難う。
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