君に相応しい人になりたい男の愛

ネタバレ

2024年9月21日

このレビューはネタバレを含みます▼ 営業マンの佐崎は、同期且つ同じ営業で成績抜群のそつのない七宮に、入社当時から塩対応をされていて、嫌われてると思っていた。しかし実際は、七宮は佐崎の事が好きで、緊張して塩対応になっていただけだった。七宮は、幼少時から両親が多忙で家で人と話すこともなく育ち、そのため自然と人を避け目立たないように一人で過ごす人間になっていたが、大学入学時、人の多さに酔って吐いてしまったところを、面倒見の良い佐崎に親切に介抱され、何の戸惑いなく人を助けられるような佐崎を好きになり、それ以降、今の自分じゃだめだ、佐崎に相応しい人間になりたいと努力して変わっていった。いつか君と話せたら、、そう願って同じ会社に入るも、緊張して上手く話せない、最後のチャンスと思って参加した飲み会で、佐崎に近づくことが出来た、が、外には見せないが酒に弱い七宮は酔って佐崎に好きだと告白してしまう。酒のせいでその事を忘れてしまった七宮だが、佐崎の方はそれ以来、表では優秀だが真の七宮は、実はすごく努力家で泣上戸で、酔った時だけ本音が出てくる七宮を近くで支え続けてくうちに、七宮の自分に対する気持ちを知っていく。そして二人の恋が育っていく。
園瀬先生の作品は、いつも流れが自然で読みやすく、優しさが全体から感じられて好きです。こちらの作品も、七宮の、君の隣に立ちたくてずっと頑張ってきたというひたむきさが、健気で可愛く、そして切なく、そんな七宮の気持ちを大きく包んで大事にしてくれる佐崎の誠実な愛情が、優しく描かれていて、幸せな気持ちで恋愛のトキメキを楽しめる作品でした。

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shimo さん

(女性/50代) 総レビュー数：0件

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