蛍火艶夜 単話版
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蛍火艶夜 単話版

amase

硝子の観覧車とでも言いましょうか

2024年9月21日
さよならが試した哀しい絆を愛と呼ぶ
林哲司さんの歌詞が頭を横切ります。

私は自衛官として、この誇り高き日本を守りたい。そんな一心で
この仕事を選びました。特に私は戦闘機に携わる組織であるため
特攻隊の話もよく触れますし、その時代の日本の誇りは今も尚
廃ることは無いと感じております。

男女平等とし、今は平等に存在するこの組織ですが、昔は男社会で作られてきた軍隊の名残なのかこういった男の友情というものは不思議と
あるものです。

限界を超え、仲間と共に頑張る中で友情を遥かに超えた何かの絆で結ばれる。
それは一時であっても、不思議と友情と比較するには到底敵わないくらい
固い絆になったりすることもあったりするので
過去にこういった関係になることも不思議では無いと思います。
本当は、彼らにも違った未来の1ページがあったでしょうが、
真っ白いまま終わってしまう。

侘び寂びとはこの事なのでしょうか。
日本を愛し、人を愛し、仲間を愛し、時間と共に褪せていく。
しかし今も尚語り継がれ、その哀しさと誇りの美しさは色褪せることはない。

そんな悲しくも心に温かい灯火を残してくれる作品であったと思いました。
この作品に出会えてよかったです。
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