恋知らずの神様に捧ぐ
」のレビュー

恋知らずの神様に捧ぐ

滝端

ハグ一つの重み

ネタバレ
2024年9月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ やっぱ一途健気、好きだな〜〜〜としみじみ思いました。思い続けて振り積もった思いが崇拝に近くなっていて、その思いに気づいた神様が感化されて人間になっていくやつ、大好きです。
一途健気さんの、気付いてもらえなくても振り向いてもらえなくてもいい、と隠していたり割り切っていた思いが、まさか暴かれてあまつさえ触れられるなんて、となった時の慌てよう恥じらいようは最高ですね。普段しっかりしている方であれば更に、ギャップがたまらない。今作の佐後さんはまさにそのタイプで、お仕事でスイッチを入れている時と、浮津さんに翻弄されている時の、仕草、反応、表情、態度の違い!この差、整います。それに影響を受けて変化していく浮津さんも素晴らしくて、彼もお仕事とプライベート、即ち攻める時でアプローチを変えていくのがとても賢い。読者側から見たら浮津さんも一人の人間で神様ではないことはすぐ分かるのですが、佐後さんの中にはフィルターがあってやはり中々その殻を自分で破ることが難しい。しかし最後に浮津さんの変化や成長、手を伸ばしてくれた勇気を掴むことができて、佐後さんの勇気にも拍手です。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!