百日の薔薇 Maiden Rose
」のレビュー

百日の薔薇 Maiden Rose

稲荷家房之介

世界線は架空なのかな?

ネタバレ
2024年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 4巻まで読み終えてみて架空の世界線ではあるようですが、丁寧に描かれた絵面から読み取れるように軍服、装備、兵器に至るまでほぼ第二次世界大戦頃のナチスドイツのそれです。重駆逐戦車(フェルディナンド)なんかもそうですしドイツ国防軍の正式小銃(Kar98k)なども出てきてキチンと丁寧に描かれており作者様の拘りが詰まっている模様。(余談:絵面からの推論ですがタキ様の指揮戦車ムラクモはパンツァーあたり(?))
こういった大作は地図か相関図が欲しいところ。
タキ様の立ち位置としては日本の皇族軍人として見ると解釈し易い気がします(皇位継承権2位でありながら領地を持つ領主であり領民を抱えています。この辺りは欧州の王侯貴族のよう)。
クラウス大尉は作中にサクソン人というくだりがあるのでドイツ北部がルーツの貴族階級出身者という解釈(日本で言う「学校出(防衛大)の軍人」の立ち位置は欧州では貴族階級という認識で自分は読んでいました。絶対王政頃の感じでしょうか、爵位があり軍務における階級も爵位に比例して上位に就く)。
実在するものと合致するところもありますが、ないまぜになって描かれているので少々困惑。
戦場でこそ均衡がとれているタキ様とクラウス大尉、戦況や任務が進むほど面白みも増してきますが、ロマンスとなると途端に均衡を崩すという・・・初めから噛み合っていないような気がするので話し合いが必要かと。
一途なはずの想いに大分誤解があるようで。ジレるのも分かるがクラウス根気よく頑張れ!キレるなっ!! タキ様にはお立場がございます。・・・なんだかハラハラするなぁ、もぅ。クラウスの食生活は野菜不足な気がする(笑)。
次巻が中々でない・・・ と思いながらもタキ様の武勇と美麗な軍服姿を愛でながら根気よく待ちます。
ライカンスロープのくだりクラウスが戦闘機に乗っていた頃の話も見たいですし。
チラっと見、旧型機で大分高度を上げていたような・・・ 当時はエースパイロットでしょうか?クラウスのドッグファイトも見たい。
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