このレビューはネタバレを含みます▼
初ARUKU先生。この先生の作品につくレビューは熱のこもった内容が多いので、いつも気になっていました。
そこで絵柄で食わず嫌いするのをやめ、試し読みに耽ったが最後…無事、ARUKU沼に落ちました。
なにしろ表現が色々と独特。腐歴20年を超えていますが見たことがないです、キラキラ輝いている相手を指して「こんぺいとう職人」なんて例える主人公…でも、それが癖になる。
はじめは損得勘定モンスターしか出てこないクズ漫画なのかとヤキモキしましたが、中盤からストーリーにシリアス感が増し、相応のカタルシス(慰謝料だとかカミングアウトだとか)を迎えての収まるとこに収まるハピエンだったのでほっと胸を撫で下ろしました。
人の大事にしているものを勝手に捨ててはいけないだとか、自分に嘘をつくと嘘の人間関係しか得られないというような教訓めいた話の練り方をなさっているので何気に人権のお勉強にもなるというか、かわいい絵柄に反比例したなかなかシブいお話で意外。
出会い系からはじまるので汁が多めのエチシーンは随所に出てきます。快楽を求めるだけの打算的な絡み合いがだんだんと甘く神聖な感じになっていき、うたとみやが同じくらいの熱量で互いを求める姿を拝めてよかったです。
とにかく終わり方が秀逸。
やっぱり、本当に好きな人とくっつかないと。