悪役聖神官だけど王太子と子育て恋愛中
」のレビュー

悪役聖神官だけど王太子と子育て恋愛中

松幸かほ/石田惠美

がっつりネタバレです。

ネタバレ
2024年10月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私には合わなかったです。
フィクションの中では"出会うべくして出会った"というか、パズルのピースがカチりと合うような関係が描かれている作品が好きなのですが、この作品はそうとは思えなかったので好みじゃなかったです。

表紙の通り子供がいるんですが、攻めは亡くなった子供の母親、つまり前妻を普通に溺愛してて、しかも作中亡くなってから5年しか経ってません。
前妻のこと愛してて今も消沈している的な描写が何度かあるんですが、その割に受けに手出す速度が鬼早です。
しかも初っ端から攻めと感情がつながっているドラゴンが、受けにベタベタなので割と最初から乗り気じゃんって感じなんですが、そもそも受けのどこに惹かれたのかという点も前妻に似てるからという理由が大きいですよね?その割には何の葛藤も感じず、顔と雰囲気似てればそれでいいの?みたいな、前妻の代わりというか、そうとしか思えませんでした。

受けも受けで攻めのことほぼ顔で好きになってますし。この2人じゃなきゃいけない理由がほぼないです。運命とかないです。
そもそも戦いを決意する大事なシーンに「嫌になるくらいイケメン」「やっぱりこの人が好きだ」は普通に萎えます。
思慮深い人がここぞというシーンにこう言った描写が入るのはギャップになる場合もあると思うんですが、この作品の受けは基本的にぬるま湯みたいな生活してるので物語にも緩急を感じず、ただただ頭足りてない感じが否めないです。
受けの生活環境が前世含め苦労の多いものだったような描写がある割には思考が足りてないような箇所が多くて、説得力もなければ行動に芯がないですし意志を感じません。
前世38だったとは思えないくらい稚拙な思考や言葉使いが多くて共感性羞恥すごいです。幼すぎて途中でしんどくなってきました。なろう系がそもそも合わないのかもしれません。
というか普通に子供の立場からしたら、母に似ていて、自分の世話してくれてた男が、裏では父親とそういう関係になってたって嫌じゃないですか?受けは生い立ち的に似たものがあるのに、少しも葛藤していないのもモヤモヤします。

ストーリー自体も全体的に描写が中途半端でふわふわしてます。結局何が書きたかったのか分かりませんでした。

散々書きましたが好きな人は好きな作品だと思います。ただ私は好みじゃなかっただけです。すみません。
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