たとえこの恋が罪であっても 【イラスト付】
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たとえこの恋が罪であっても 【イラスト付】

いとう由貴/門地かおり

不憫受け

ネタバレ
2024年10月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 育児破棄の母親には会った事も無く、その後引き取られた実父の家では使用人にまで蔑まれ、学校でも生徒と先生から虐められ、異母兄の罠で性的な暴力の犠牲になってしまうとか、想い人の継兄には酷い誤解をされ、乱暴されてしまうとか、もう本当にこの受け可哀想でした。でも文体はそんなに深刻ではないので、読んでいてそれ程気分が悪くなる事はないです。母親が亡くなり実父の国イギリスで散々な目に遭い自死を試みる受けが泉で攻めに助けられ、2人でお互いへの愛の告白をしますが、これが今までの事を考えると少々軽かったように思えてしまいました。

わたくしこのお話しで一番興味を引かれたは受けの母親です。イギリスの伯爵様と略奪婚をした後も浮気三昧でイギリス貴族男性の多くと関係を持ったとか、日本でも複数の男性と同時にお付き合いし最後は痴情の絡れにより亡くなったとか、とにかくモテモテで、どれだけ魅力的な人なんでしょう。恋愛に生きる彼女が育児破棄したのは子供への愛情かな?自分で育てるより、別の人達にお願いした方がいいと思ったのかも。結果として受けはとてもいい子ですし、日本にいた時は彼は幸せでしたから。
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