ネクストライフ
」のレビュー

ネクストライフ

相野仁/鵜飼沙樹/マニャ子

良作くらいの作品かな

2024年10月9日
面白いし、長所も多いけど、欠点もわりとある作品。優れているのは、物語の構成がうまいというか、1巻ごとにスッキリと話を終わらせてるところが他と比べて抜群に優れている。また、基本的にハッピーエンドなので、ストレスの少ない作品。盛り上げようと次の巻に引っ張るとか、最後に余計な伏線を入れるとか、クライマックスで盛り上げる的な、余計な意外で悲劇的な展開が無いので安心して読める。ただし、ラストではなく、途中には悲劇的な展開はわりとある。
欠点ははじめのほうは語尾の使い方に統一感がなく、とても読みにくかったこと、言うとかの現在形と言ったとかの過去形が前の「」を指すのか、後なのかとかが統一されてなくて、これだれの発言?とか時系列がとてもわかりにくかった。あと、誤字や固有名詞間違いなどが全体を通して多いということがある。
あと、チート系主人公で巻数が多くなるとありがちな、謙虚だった人が偉そうになってるようなところも見受けられる。はじめは権力を恐れずに信念を通すみたいな部分が立場が強くなるとただの傲慢になるようなところ。あと、ハーレムだしね。立場が弱いときは遠慮にみえても、立場が強くなるとただの優柔不断で相手の気持ちを踏みにじる人だし。そこまで嫌悪感が出るほど強くはないが、この作品もそういうところはある。
あと、はじめのほうは英雄譚ぽいけど、後半はスローライフ的なラブコメとか掛け合いで分量を稼いでるところも個人的にはマイナスかな。
まとめると、面白いし、読めるしだけど、これは傑作とかまでのレベルには届いていない感じ。ただ、価格が安いので。ページ数に対してのコスパとかもいいし、読んで損する作品ではない。
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