嘘解きレトリック
」のレビュー

嘘解きレトリック

都戸利津

丁寧

ネタバレ
2024年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ ドラマ化という事で読み直しに来たのですが、そういえば1,2巻でリタイアしていた事を思い出しました。丁寧な絵、懐古物は好物ですし、細やかな生活品や建築物の描写も綺麗。ですが、何故かのめり込めず……。他の方のレビューを拝見して、そうだ。鹿乃子ちゃんに共感できなかったんだと思い当たりました。16歳はまだ子どもではあるけれども、幼少期にトラウマを抱えた割には性格は幼稚なまま、彼女が原因で一家揃って、村八分の迫害を受けて来たのかと思っていたら、意外にそこ迄でもない家族描写。余程、深刻な傷を負い、世間から貶められたのは、君ちゃんの方でしょう。贖罪すべきでは? 時々、「ウソ」についてうじうじ悩み、正義感を振りかざす鹿乃子が自分本位以外何ものでもないように思えて、好きになれませんでした。推理部分も、それはさすがに無理があるのでは??というトリックが少女漫画補正で、まあアリかなという感じです。何だろう。解決しても、事件内容や当事者の心情描写的が、スッキリしない。いいのか? それでめでたしめでたし? ある事件においては、殺しているのに罪に問われていない??? え??……と、意味不明な結末もあり、自由な推理物でした。
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